ある人々

もう約30年前になるが精神障害(異常?)女が恋人だった。

 その頃は彼女が精神障害(異常?)者なんて気づかなかったが、とにかく感情の起伏が激しく、おまけに気分屋で、更におまけに短気だなぁ~としか思わなかったが、今にして思えば彼女は典型的な精神障害(異常?)者だった。

 彼女は三ヶ月ではないのは、もちろんのこと半年でもなく8ヶ月~10ヶ月間とって9ヶ月間の長期間休んでて、なるほど確かに多くの一年生が取得する単位を、多く落とし二年生になってから落とした単位を取り戻すのが大変だと言ってて、その二年生半ば過ぎになってから別れたり戻ったりを繰り返し、二年生の終り頃から破局してたので完全に別れた時は特に悲しくならなかった。最も、その繰り返しの時期は、ほんとうにつらくて大変だったが・・・・・・
 
 とにかく嘘が多い女だった。
 
 通学前に年月日はもちろんのこと時間、場所等を約束し、おまけに,その約束を電話確認しても彼女は平気ですっぽかし、先に通学してるのだ。そのいい証拠に彼女の友人に、その精神障害(異常?)女に授業で会ったか否かと尋ねると会ったと言ってて、それを精神障害(異常?)女に告げると、かなり動揺してたのが、わかったし、それを、あまり追求しては悪いと思ったし彼女の機嫌を損ねて別れを言われると思ったので、それ以上何も言わないでいると再び同じ嘘を言い、それでいて機嫌が悪いときは、ほんとうにガンガン悪態をほざかれて、ほんとうにつらかったが、彼女自身も無意識の内に、そのようなことを言ってたのだが、それは彼女の屈折したストレス解消であると同時に孤独感解消だったのだ。

 つまり他人の心を傷つけることにより自分の孤独感を紛らし、ストレス解消する精神障害(異常?)者特有の現象である。

 その後、彼女は某大学の学生と友人の紹介で知り合ったので、別れると断言し、それから?ヵ月後に図書館前ですれ違ったが、かつての親密が、まったくなく、ほんとうにすれ違っただけだったが、振り返ったら彼女は後頭部、背中等をガッチリ向けてた。

 更に、その後、帰路途中に彼女が友人と楽しそうに会話してるのを見たのが最後だった。

 自転車に乗りつつ左側の歩道で友人と楽しそうに会話してて、これまたすれ違っただけで彼女は車道を自転車に乗ってる僕を認めたかもしれないが、その時は振り返らず、そのまま自転車で彼女から去った。おまけに、そこは坂道なので加速がついてたので、ほんとうに一瞬だった。

 その後、他の大学に入り直した。

 その入り直しが決まったと同時に、それまでの彼女のことを含め、辛いこと、悲しいこと、不安なことは、すべてきれいサッパリ忘れてしまい、その大学での学生生活を、ほんとうに心の底から楽しみ、ほんとうにすばらしい恩師達、友人達に恵まれた学生生活を楽しみ、学び、体を動かし心身ともに充実した日々を過すことができ、更に彼女のことを忘れることができた。ちなみに、その大学で心理学の単位も取得し、その授業は楽しく精神病理に関することを学んだ。

 あの志が高く、小さなことにも感動ができる人々の集団は、ほんとうにすばらしかった。

 ちなみに、そこで喫煙癖がついてしまった。

 
 そこを卒業し、しばらくしたら巷で禁煙が高らかに言われるようになり喫煙所が設置され始めた。ポイ捨てしたら犯罪になるようになり喫煙者≠犯罪者だが喫煙者≒犯罪者のように言われるようになったが本数節約にもなるので、特に気にしてない。

 一箱千円になるとも言われてるが。

 女性の結婚適齢期である二十代半ば、そして、その二十代半ばのころ場所は忘れたが喫煙所で喫煙してたら見知らぬオジサンに話しかけられた。喫煙時=暇なのでごくごく普通に対応したが、その際、彼女のことを尋ねられた。つまり

 「○△□子って知ってますか?」

 と苗字のみならずフルネームで尋ねられたのだ。

 「口外するのはもちろんのこと思い出すのも嫌な名前ですよ」

 と返答したら、なぜですかと尋ねられたので、

 「かくかくの事情により、ほんとうに大変な女でしたよ・・・・・」

 そうしたら、その見知らぬオジサンは、こう言った。

 「あぁ~そりゃ精神異常でしょう。9ヶ月間休んでたのは精神病院に入院してたんですよ」

 続けて、こう言った。

 「あぁ~別れて当然でしょ」

 そうだ。彼女は精神障害(異常?)だったのだ。そして、たぶん(絶対?)その見知らぬオジサンは興信所で働いてる人で、彼女に縁談があり、相手方がきっと探りを入れてたのだ。ちなみに、まったく別な興信所で働いてた人は精神病に関することで病歴に探りを入れることがあると断言してた。

 その見知らぬオジサンは、こうも言った。

 「長いこと(大学を精神病で)休んでたならば、きっと単位不足で落第して卒業してますよ。」

 そして別れ際に、こうも言ってた。

 「そのうち、いい人(女性)見つかりますよ^^」

 
 今夕、始業なのでネットカフェにいる。そのネットカフェの女店員にも、その精神障害(異常?)女に関することを告げたら、その見知らぬオジサンと、まったく同じく

 「あぁ~そりゃ別れて当然でしょ」

 そしてトイレから出て来たばかりだが出るや否やに、その女店員に会えたので心の底から「あぁ~そりゃ別れて当然でしょ」と言ってもらえたのが嬉しかったので感謝の言葉を言ったら、女性特有の明るく優しい笑顔になりつつ、

 「いい女性と結婚できるといいですね^^」

 と言ったが今年48歳なので、今すぐ結婚しても子供が成人する頃には俺は60代後半になってると言ったら、

 「いいパートナーが見つかることを願ってますよ^^」

 と言ってもらえた。
 
 長らく女性不信になってた。

 だから今年48歳だが独身なのかもしれない。

 だが、そのオジサン、女店員等のおかげで女性不信がなくなり、いい女性に会えるような気がしてきて、「世の中にはいい人々の方が多いのだ」と思うようになった。